三国志の時代、矢尻は青銅だったのでしょうか?
「レッドクリフ」という映画で、矛や剣は鉄なのに、矢尻は青銅のように見えました(孫権が虎を射っていた矢)。
後漢〜三国時代の鏃(矢尻)は鉄製です。既に前漢時代には鉄製の鏃(矢尻)が普及していました。
中国における鉄器(鉄製武器)は、春秋時代に製造が開始され、戦国時代に強国において発展し、秦の中国統一を経て前漢時代には広く普及、という流れになります。
鋭い指摘ですね。
鉄器といえば紀元前1000年頃のヒッタイトですが、それ以降、戦争には鉄を使う事が勝敗を大きく分けてきました。
18世紀の産業革命以降、鉄は高炉などを利用して大量生産できていますが、当時は生産方法が未熟でした。
つまり、高価な鉄を撃ちっぱなしの矢に使うのは躊躇われた可能性は高いですね。
その辺も考えた上で映画を作ったと考えられますね。
物量が豊かな国は矢尻に鉄を利用する事もあったとは思いますが、それを大量に行えたのはモンゴル軍だったと言われています。
ちなみに、この鉄器を作るためには木を燃やすわけですが、中国では確か10世紀までには既に森林が枯渇してしまって大変だったそうです。
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